8月22日の日記

2006年8月22日 読書
←これとは少し違うのだけれど、
●食べ物さん、ありがとう/先生・川島四郎、生徒・サトウサンペイ
「食=健康」なんてありきたりな表現、
それでもそれでも、それに興味がある人にお勧めなのがこの本。
いや興味がない人にももちろん読んでほしい。
漫画的な部分を超越した良さにやや驚き気味に感想を書いてるのでわかりずらいだろうけれどもわかってほしい。
1986年第一刷発行。
今から20年前の本だとは思えない内容にまず唸る。
青野菜摂取の大切さ、カルシウムの大切さ(日本は火山国のため土地にカルシウム分が少ない)、
油と脂の違い、もやしの価値、海藻の価値…
なるほどぉ〜と思わせる話がサンペイさんの画とともにユーモアをもって入り込んでくる。

「私がよく、煮干し、煮干しというでしょ。あれはね、煮干しを丸ごと食べると、
 骨のカルシウムと、はらわたにあるビタミンDをいっしょにとることができるからです。
 あんなに便利な食べ物はありません。」

カルシウムの運び屋ビタミンD、それを一緒に摂取することができる煮干しの効率の良さを語る博士。
はらわたのビタミンD、そうかぁって思うでしょ。
ちなみに煮干しは腹をそらせて干上がってんのは内臓にガスが貯まってたような古い魚、
できるだけ腹をくの字にした魚の煮干しを。

あと、玄米を食べる(最近流行ったよね)にしても、
酸性食品であるからアルカリ性食品の野菜を一緒にたっぷり摂らなければならないだとか、
酢についても、
「〜酢には「クエン酸回路」を軽快に動かしてエネルギー代謝を活発にし、
 元気を出させる作用がありますからね。」
などなど、素人がなるほどと納得するところまできちんと話してくれている。

何より、現在あれだこれだといって騒いでいる健康食品について、
当時からきちんとわかってる人はわかってて、
それらを小出しに世間の誰かが出してるだけなのだなと感じた。
この本は人気があったので「続〜」「続々〜」と続く。
最近では2005年に「栄養学のABC・もう一度食べ物さんありがとう」が朝日新聞社より出版(今日のブックレビュー絵)。

川島四郎/1895年生まれ、東京大学農学部農芸化学科卒業、
食糧産業研究所所長、桜美林大教授をつとめる。 1986年没(享年91歳)

ちなみに川島四郎博士が師事していたのはかの鈴木梅太郎ではないか。
ビタミンB1の発見に貢献した方であります。
当時では原因不明、死亡者もでるほどの病だった脚気、
それを防止する成分がビタミンB1なのであります。
尊敬してるであります。

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