3月13日の日記

2006年3月13日 読書
「一休さん」の漫画読むんじゃなかった。
影響されやすく、考え込みやすい人間にはなかなかきついものがある。
おもしろかったけれど、果たして何も得られなかったような、
多くの事を学べたような。
今からおよそ600年くらい前の時代。
南北朝時代から応仁の乱の頃。
後小松天皇の落胤として生まれたのが後の一休さん。
落胤だからもちろん辺鄙なところへ飛ばされた母のもとで育つ。
とんちで有名になっているくらいだから子供のころから頭よかったのだろうな。
頭が良過ぎたのかどうなのか、世間的にはかなり変人の方向へつっぱしっていく。
正月、竹ざおに髑髏をひっかけて、
「門松は、冥土の旅の一里塚、めでたくもあり、めでたくもなし」
なんて言ってふらふらしたり、
酒飲みまくりだし、女淫なんてあたりまえ。
ま、そんな一休さんだけど、
上巻からの流れがあるのでまったくもってなるほどとなるのだ。
仏法の道の追求、苦悩、葛藤、分別心、平等心。
「私」から脱し、直に生きる。
それでもまだまだ羅漢の域であり、大乗には程遠く、
あーまあそれぞれそれぞれって事で、
伝記漫画として面白く、
何か見つめなおすとっかかりとしても良く、
とにかく善くも悪くも読めば感じるものが有る。

衆生を救済する為の悟りであるべきか、
己れ個人の為の独覚であるのか…(あまり物語とは関係ないかな)
世阿弥の申楽人生の葛藤、
帝、将軍、武士、庶民たちの葛藤、
不安定な世情、混沌。

そして一休さんのまわりにはいろいろな人が集まる。
他力念仏宗の蓮如だとか
対して一休さんは自力禅宗なんだって。
茶道の祖村田珠光だとか。
お勧めの漫画がまたひとつ。

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