12月6日の日記

2005年12月6日 読書
●ブラック・キャブ/ジョン・マクラーレン
舞台はロンドン。
タクシー運転手のレンは運転手仲間2人(女ったらしのテリー、IQの高い天才アインシュタイン)と株で小遣い稼ぎをやっている。
株で小遣い稼ぎといっても真面目な個人ディーラーではなく、タクシーに乗って来た企業家達からインサイダー情報を盗み聞きし、そこから導きだした近々上がりそうな株(企業の買収等で)を購入するというずるいやり方。
以前、アメリカのタクシー運転手でディーラーをやっている人が多いとニュースでしてた気がするが、こういうことなのかな?
もちろん負ける時もあるし、たまたま耳に入って来た情報だしで悪い事とは思っていない。
そんなおり、以前から難病を煩っているレンの娘の容態が悪化。
これを治療するためにはアメリカでの治療が必要で、なんと50万ドルの費用がかかる。
もちろんレンにそんなお金は無い。
しかし、持つべきものは友。レンの娘の事がみんな大好きなのだ。
そうして3人は資財を投げ打ち、故意に情報を入手する事によって大ばくちに乗り出した。
ところが、そのインサイダー情報をもたらしてくれた(あくまで盗み聞き)人間がタクシーの中で殺される。
さあ、笑い涙のドタバタ劇の始まりだ。

何百、何千億円の企業買収(白馬の騎士などの単語や)の裏側で同時進行するレン達の悪巧み。
最近流行りの企業買収の報道(知識)のおかげで面白く読む事が出来る。
少し下品でエッチなユーモアのある人間くささたっぷりの話。
話が人から人へと飛んでいくので結構追いかけるのが大変。
でもまだ読んでいる最中。
感想は追記として書くだろう。多分。

追記1:う〜ん、まだ読んでるんだよね。
どす黒い企業買収の世界での悪とレン達の娘を思う気持ちゆえの悪と、
そのあたりが波状攻撃…んーんん?
ある種の小説じゃあ、それが正義か?それで良いのか?
と、疑問視されるような事をすんなりと正義だ!
としてしまっているところとかが好きかな。
ストーリー的には面白いけれど、
もう少し上手く日本語として表現できてたんじゃないのか、と疑問を持ってしまうところは少なからずあった。

最後まで読み切るとまた感想は変わってくるだろう。

追記2:読了。
買収がどうのこうのと読むよりは、痛快なドタバタ劇として読んだ方がいいな。
悪いやつらもいるけれど、良い奴もいっぱいいるよという話。
良い奴の話では素直に気分良くなる。
変装して敵の内部事情を調べている時に、実は正体を気付いているけれどニヤリとそしらぬフリをしてくれる人や、
慣れないパーティーの席でひやかされているところを一番その場で権威のある人が助け船を出してくれたり、
そういったシーンが一番良かった。
もう少し落ち着いて読めばもっと面白かっただろう。
最後の方は食べ飽きてしまっていっぱいいっぱい。
多分作者もそんな感じで書き終わったような。

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