11月18日の日記

2005年11月18日 読書
【裏の山にいます/遠藤ケイ】
イモリでもカラスでも果てはカタツムリまで自然の恵み(?)を食い尽くすと言わんばかりの
遠藤氏の田舎暮しというよりは山暮らしというべきエッセイ(主にゲテモノ食い)。
山に入るのに余分な荷物はいらない。岩を割ってその断面でワサビを擂りおろし、
生の岩魚を刺身で食す。
寄生虫なんて怖くない!ワサビで殺菌!ワサビくらいじゃ寄生虫は死にませんからー!
あ、トンボも食べてる。
「ほのかな塩味がして美味」ってトンボまで…。
とにかくこの人はジャイアンとニホンザルの間の子のようなおっさん。
ときには町中の川でウナギ捕りに熱中し、冷やかしにタバコの吸い殻を投げ込んで来た男を川に放り込む。
乱暴な親爺だなと思えば尺八の中に宇宙を見る。男はとかくロマンチストだ。
自然の中に溶け込んでやりたい放題。
自然環境を大切に!なんたらかんたら〜なんて理屈タラタラの柔で文化的人間の発想を鼻で笑う。
理想的自然環境にこだわりすぎるな、足元の自然が見えなくなるぞと。なんか「破戒僧」ってイメージが一番ピンと来る。
強烈なおっさんの本なのでアクが強い。
辟易してしまう部分も多少有るが、やってる事は面白い。我の強さをガマンしながら読む。

「櫨」の項では笑いをこらえるのに苦労した。
だって、かぶれる事で有名な櫨をど忘れして触りまくり、
顔はなでるわ、体中触りまくるわ、あげくおしっこするのに
アレをさわっちゃったものだから…
次の日、体中が真っ赤に腫れ上がり、仕事で泊まった先の宿で酒を飲んでぶっ倒れて入院。
3日で回復。
腫れが引いてから、その時の腫れ上がったアレの事を思うと「一抹の寂しさを感じた」。

2000年4月発行。
雑誌「Outdoor」1994年〜1997年に連載されたものを加筆・訂正のうえ収録。
1944年生まれの遠藤氏。
千葉県の鋸南町の山麓にて自身で立てた山小屋に住んでいる。

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