11月11日の日記

2005年11月11日 生活
昨晩はクリーニングから返って来た掛け布団を毛布の上からかけて暖かく眠れた。

散歩でもするかと外にでると、しみるような風に指先がピリリと冷たくて、空は重っ苦しい灰色だった。
長袖のTシャツだけじゃ寒いだろうと、パーカーを羽織ってよかった。
去年買った今日の空のような灰色のパーカーは少しサイズが大きいけれど、
プールからあがった時のバスタオルみたいにふんわりと暖かい。

無性に飲みたくなったホットの缶コーヒーを買い公園へ。
そこにあった石のベンチに座る。
チビリと飲みながら木々を眺める。
常緑のクスノキが多いけれど、ポツンポツンと植わっている落葉樹は寂しくて美しい。
目の前には山吹色の葉を散らしているケヤキの木がある。
その奇麗な姿はやがて薄らぎ、冬になると薄暗い景色の中で、
すっきりとした奇麗な樹形を見せてくれるのだろう。
持って来ていた藤子不二雄の短編集の「喝揚丸ユスリ商会・請求書の4」を読み終えたところで
残りのコーヒーをグッと飲み干し、冷たくなった尻をなでながら腰をあげた。

帰りがけに少し白髪の目立ち始めた年配のサラリーマンが目にとまった。
立ち尽くしたままじっと木を見ている寂しそうな細身の後ろ姿が
晩秋の公園の景色によくなじむ。
いつもの通勤路、途中でめずらしく意識が公園の木へと飛んだのだろう。
どこかの会社で部下にテキパキと指示をだしては仕事をしているのだろうけれど、
今はこの風景を完全とする重要なひとつのパーツとして、其処に立っている。
何を考えてるのかは僕にはもちろんわからない。
結構本人もわかってないのかもしれないな。

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